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2016年11月 血液免疫病学セミナー

第11回血液免疫病セミナー報告

平成28年11月19日・20日,秋保温泉ホテルニュー水戸屋にて血液免疫病学セミナーを開催し,研修医15名,医学生7名を含む総勢62名の方々に参加して頂きました.おかげさまで開催回数も10回を超え,恒例化している本セミナーですが,今年は幹事を藤井先生から市川が引き継ぎ,企画立案運営をさせて頂きました.今年は「時代のキーワードはいつも血液免疫病学から」をキャッチフレーズに,日常診療において役立つ血液免疫病のノウハウから,血液免疫病研究の最前線まで,講義とカンファレンスを織り交ぜてセミナーを進行いたしました.

アンサーパッドを用いたクイズを主体としたClinical pearlsセクションでは,まず免疫グループ若手の星先生と石井(悠)先生から,膠原病を疑う場合にピットフォールとなる各種内科疾患との鑑別や,抗核抗体の扱い方を中心に,密度の濃い講義が行われました.つづいて市川の方から「血算トリビア」と題して,日常診療で出会うことのある各種血液疾患の血算・血液像+αの情報から疾患を考えるクイズを出題し,その解説を行いました.

 

続いてCase conferenceのセクションでは,参加の学生・研修医の方々には4つのグループに分かれて頂き,血液,免疫から各々1症例ずつ,1時間ずつ時間をかけてグループディスカッションを行ってもらいました.市川(血液)および白井先生(免疫)がプレゼンターとなり,血液の方からは診断・治療に難渋した重症血栓性血小板減少性紫斑病の1例について,免疫の方からは腸管虚血をきたし診断・治療に難渋した血管炎の1例について,stepwiseに症例を提示し,症例の診断,治療のアプローチをどう進めていくか,考えて頂きましたが,研修医・学生の皆さんの知識の豊富さ,洞察の深さに驚かされました.いずれもtoughな症例でしたが,活発な議論を通して我々が日常的に行っている診断と治療の一端を体験してもらえたかと思います.

次に,今年は,Special lectureとして,来年度から東北医科薬科大学へ異動される亀岡先生にご講義頂きました.亀岡先生ご自身のhistoryからはじまり,大球性貧血についての研究成果,そして臨床教育に関する知見など,多岐にわたるお話しを頂きました.若手医師・学生さんへのメッセージとのことでしたが,我々医局員としても大変興味深いお話しでした.

 

夕方のMeet the expertのセクションでは,藤井先生,福原先生より,自己免疫疾患,悪性リンパ腫の研究及び臨床の現状,未来への展望についてのお話を頂きました.最後は張替先生から,現在における医療を取り巻く現状,諸問題に対し,我々がどう立ち向かい,今後どのような医療を行っていくべきかといった大きな視点から,示唆に富むお話しを頂きました.

その後の夕食,宴会では石井(悠)先生の司会のもと,毎年恒例の人名ビンゴゲームを行い,今年も豪華賞品が贈呈とともに大いに盛り上がりました.二次会の部屋飲みでも多くの研修医,学生,看護師の皆さんと医局員の先生方に参加していただき,楽しく夜中まで懇談ができました.

 

 

おかげさまで第11回血液免疫病学セミナーも充実した内容で無事終えることが出来ました.参加して頂いた皆様,そして準備,進行に携わって頂いた医局員・スタッフの皆様にこの場をお借りして深く感謝いたします.そして来年以降も本年同様あるいはそれ以上に充実したセミナーを企画していきたいと考えておりますので,皆様の御協力を頂ければと思います.本セミナーは東北地方における血液・免疫疾患診療を若い先生方に啓蒙しそのレベルアップを目的としており,今後も微力ながらその役に立てればと思いますので,今後とも御指導御鞭撻のほど,よろしくお願い申し上げます.

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レポート(PDF)はこちらからご覧になれます。

文責 市川 聡