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イベント

血液免疫病セミナー2013

写真今年も11月9日〜10日、秋保ホテルニュー水戸屋にて第8回血液免疫病セミナーが開催され、研修医23名、医学生7名を含む計69名の方々に参加して頂きました。

最初は石井智徳先生より「最新のSLE治療」と題して、現在のSLE治療の現状と問題点(関節リウマチに比べてSLE治療がいかに進歩していないか)、今後の治療の展開、当科で行うボルテゾミブ療法について話しました。続いて市川聡、加藤浩貴、大橋圭一先生による「血液ビジュアルクイズ」では簡単な現病歴、血球の写真から診断名を答えてもらうというもので、アンサーパッドを用いて解答してもらいましたが少ない情報ながらも皆の正答率の高さに驚きました。次に大西康先生から「造血幹細胞移植の可能性」と題した講義で、血液疾患に対する治療を毛利元就の「三本の矢」に例え、その一本である造血幹細胞移植のイメージとその実際を、また、造血幹細胞移植が驚くべき効果をもたらした3例についても紹介してもらいました。中村恭平先生には「膠原病患者の診かた・考え方」と題して、難しいと思われがちな膠原病の診療を系統立ててアプローチしていく方法についわかりやすく解説してもらいました。

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続いての研究紹介では、藤原亨先生より血液グループで取り組んでいるGATA-1による赤血球分化における転写制御ネットワークと、再生不良性貧血とMonoMAC症候群におけるGATA-2異常の役割について、私、藤井より免疫グループで取り組んでいる抗血管内皮細胞抗体の対応抗原の同定、SLEにおける形質芽細胞を標的とした治療法の開発について紹介しました。恒例の症例検討では市川聡先生によるDICと硬膜下血腫を合併したAPL、治療に苦慮したITPの2例を、渡部龍先生には不可解な血小板数変動を伴ったクリオグロブリン血症、シェーグレン症候群の提示を行いました。かなり示唆に富むこれらの症例を、その時何を考えたかなど盛り込みながら臨場感あふれる内容でした。

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Evening seminarでは愛媛大学名誉教授、東北大学客員教授の能勢眞人先生に「膠原病の魅力」と題して御自身の研究の道筋を話ししていただきました。能勢先生の恩師である京極万久先生(元東北大学第一病理教授)は常に研究に対して「何でや?」と問う姿勢を持ち、能勢先生自身も「疾患の起こる必然性」を追究してきました。多様な病変をきたすループスモデル動物であるMRL/lprと出会い、その多用性の源はゲノムにあることを長年追究し徐々に明らかにしていったプロセスを興味深く語っていただきました。進化における生存のために形成されたゲノム多型がその組み合わせにより膠原病を発症とすることになるという「膠原病発症の必然性」の結論は生命の本質に迫るものであると思います。

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その後の宴会では恒例の皆さんの自己紹介プロフィールを紹介しながらの人名ビンゴゲームを行い1位のタラバ蟹セットをはじめとする数々の豪華賞品が贈呈されました。二次会にも多くの医局員、研修医の先生方に参加していただき夜半まで懇親が行なわれました。今年の血液免疫病セミナーも充実した内容で無事終えることが出来ました。

 

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来年も楽しく実り多いセミナーを準備いたしますので,奮ってご参加頂ければ幸いです.